「あまり考えずに作業したい」「職場の人間関係が苦手」などの理由から、転職を考えていませんか?
そのような方には製造や清掃、データ入力といった、基本的に一人で黙々とできる仕事がおすすめです。
今回は、一人で黙々とできる仕事の職種や、一人の仕事が向いている人の特徴、一人の仕事のメリット・デメリットなどをご紹介します。
一人で黙々とできる仕事
一人で黙々とできる仕事は幅広い業界に存在するため、職種も豊富にあります。
いくつか紹介するので、自分に向いていそうな仕事や興味のある仕事を探してみてください。
自分に向いている仕事の見つけ方がわからない方は、以下の記事がおすすめです。
>>【高校生向け】自分に向いてる仕事の見つけ方は?適職診断やおすすめのサイトを紹介
製造業
製造業とは「物を作り出し販売する」産業です。一般的には工業と呼ばれている仕事であり、業種は以下のように多様にあります。
- 食料品製造業
- 飲料・たばこ・飼料製造業
- 繊維工業
- 木材・木製品製造業(家具を除く)
- 家具・装備品製造業
- パルプ・紙・紙加工品製造業
- 印刷・同関連業
- 化学工業
- その他の製造業 など
参考:「産業分類コード」厚生労働省
記載しているのは、厚生労働省が提示する「産業分類コード」において、製造業に分類されているうちの一部であり、実際はさらに多くの業種が存在します。
製造業では、製造ラインのように繰り返し同じ作業をすることが多いため、業務に慣れてしまえば早い段階から一人で黙々と作業することが可能です。
ただし、職場の人と全くコミュニケーションを取らなくていいわけではないので注意しましょう。
企業や職種によっては未経験の方を歓迎する求人も多く、転職しやすい職業です。
仕分けなどの軽作業
企業によって異なりますが、軽作業の仕事は、工場や倉庫での仕分け・梱包・検品といった単純作業であることが多いです。そのため、作業になれてしまえば無心で作業することができます。
専門スキルは基本的に必要ないため、未経験の方が転職しやすい職業です。
業務上、必要であれば他のスタッフと言葉を交わすこともありますが、基本的に一人で作業することが多いです。
事務職
書類の作成・整理やデータ入力、会計処理といった業務をこなす事務職は、1日のほとんどをパソコンと対峙して過ごすことができる職業です。
特に、経理事務や一人事務は人との関わりが少ないためおすすめです。一人事務の多い、規模の小さな会社や建設業で仕事を探してみましょう。
ただし、電話や来客の対応を求められることもあるため、職場環境の確認は大切です。
最近では、在宅で行える経理や事務が増えているため、そちらもチェックしてみてください。
清掃業
清掃作業は、ビルや商業施設、宿泊施設などの清掃を行います。
働く場所により業務内容が異なりますが、チームによる清掃でなければ無心で行える仕事です。
体を動かしながら黙々と作業したい方におすすめです。
在宅ワーク
最近では、在宅ワークできる職種が増えています。
以下は在宅で仕事できる職種の例です。
- Webライター
- Webデザイナー
- 動画クリエイター
- データ入力
- IT、エンジニア
- 内職
専門的な技術を求められるものから単純作業まで幅広くあります。
完全に1人の環境をつくることができる家で、黙々と作業に集中したい方におすすめです。
ただし、クライアントや上司とのやり取りが必要なので注意しましょう。
配送業
配送業には、宅配便、フードデリバリー、新聞配達といった職業が挙げられます。
主な業務内容は、配送物の配達・集荷作業、伝票整理などです。
配送中は、直接荷物の受け渡しを行う時以外、基本的に人と関わらないため、1人で気楽に作業することができます。
運送業
運送業は、貨物輸送と旅客輸送の2種類に分かれ、配送手段は「陸上運輸」「航空運輸」「水上運輸」「鉄道」があります。
それぞれには以下のような職業があります。
貨物輸送 | 配送手段 | 旅客輸送 |
貨物トラック | 陸上運輸 | 旅客バス・タクシー |
貨物航空 | 航空運輸 | 旅客機 |
貨物船 | 水上運輸 | 旅客船 |
貨物鉄道 | 鉄道 | 旅客鉄道 |
運送以外の場面では、職場の人やクライアントとのコミュニケーションが必要ですが、運送中は一人で黙々と運転に集中することができます。
一人での仕事・作業が向いている人の特徴
一人でする仕事に向いている人の特徴は以下の4つです。
- 時間・スケジュール管理ができる
- 向上心がある
- 判断力・責任感がある
- 自分でストレス発散できる
時間・スケジュール管理ができる
一人で仕事を進める場合には、作業時間や期日などのスケジュール管理を自分で行う必要があります。
人に見張られていない環境でも、スケジュールを守って作業を進められる自己管理能力が大切です。
向上心がある
スキルアップを望んだ行動や、作業効率を上げる工夫を自分自身で行える方も一人仕事に向いています。上司の助言や指導がなくても、向上心を持って仕事に取り組むことが大切です。
判断力・責任感がある
一人での仕事は、業務の責任は基本的に自分がすべて担います。
作業環境や働き方にもよりますが、周りのサポートをすぐに得ることが難しいため、自分で判断を下せる力・責任を持つ覚悟が必要です。
自分でストレス発散できる
一人での仕事は基本的に人との関わりが少ないので、孤独による不安やストレスを抱え込んでしまうケースも少なくありません。ストレス発散方法を把握し、自分の機嫌を自分でとれるようにしましょう。
一人で仕事をするメリット・デメリット
一人で仕事をするメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。
メリット
一人で仕事をするメリットは以下の4つです。
- 自分のペースで仕事ができる
- 人間関係でのストレスが少ない
- 好きなことや得意なことを活かせる
- 達成感を感じやすい
自分のペースで仕事ができる
一人でできる仕事は、他人のペースに合わせる必要がないため、自分の決めた時間配分に沿ってマイペースに仕事することができます。
ただし仕事によっては、納期がある場合や作業時間に制限がある場合もあるので、注意してください。
人間関係でのストレスが少ない
一人でできる仕事は、業務において人と関わる機会が少ないため、煩わしい人間関係に巻き込まれたり、人付き合いにストレスを感じたりすることがあまりありません。
ただし、社内レクを行う企業や会社に勤めると、業務外で職場の人と関わる機会が増えてしまいます。
好きなことや得意なことを活かせる
一人でできる仕事は幅広い業種に存在しているため、自分の好きな分野や得意な分野で仕事を見つけやすいというメリットもあります。
好きなことであれば、スキル習得やスキルアップ、日々の一人作業を頑張れる方も多いでしょう。
お菓子作りが好きな方はパティシエ、イラストが得意な方はデザイナー、運転が好きな方は配送業など、自分の好きなことや得意なことを活かせる仕事を探してみてください。
達成感を感じやすい
一人で作業を進めるので成果がわかりやすく、完成した時に達成感を感じやすいというのも、一人で仕事をすることのメリットです。
自分で目標を決めて業務に臨むと、さらに達成感を得られやすくなります。
デメリット
一人で仕事をするデメリットは以下の3つです。
- 収入が低くなりやすい
- 基本的に自己責任で仕事を進めなければいけない
- チームワークが必要な職業への転職が不利となる可能性がある
収入が低くなりやすい
職種や働き方によりますが、一人でできる仕事は基本的に安い人件費で設定されます。さらに単純作業の場合、業務内容の難易度の低さから給料を安く見積もられやすいです。
正社員ではなくアルバイト雇用が多いということもあり、収入が低くなりやすく、高い収入はあまり望めません。
基本的に自己責任で仕事を進めなければいけない
先程も述べた通り、一人での仕事での出来事や決断は基本的に自己責任です。
チームでの作業に比べ、自分にかかる責任や負担が大きくなります。
チームワークが必要な職業への転職が不利となる可能性がある
一人で黙々と作業できる仕事では、他のスタッフと関わる機会が少ないため、コミュニケーションスキルの向上が図れず、チームワークが必要な職業への転職をしたい時に不利となる可能性があります。
一人でできる仕事に就職・転職するには
一人でできる仕事を探す方法、就職・転職する方法をご紹介します。
未経験の求人を探す
できるだけ早く一人でできる仕事に転職したい方は、未経験でもできる単純作業の求人を探しましょう。製造ラインでの仕事や家で作業できる内職などがおすすめです。
クラウドソーシングサイトで仕事を獲得する
在宅ワークの仕事を獲得したい場合には、クラウドソーシングサイトを利用して、自分で仕事を獲得する方法がおすすめです。
クラウドソーシングサイトとは、企業や個人事業主などが、不特定多数に向けて業務依頼を発注しているサイトを指します。
始めは低い単価からのスタートとなるため稼ぎは期待できませんが、業績を積むにつれて単価の高い仕事を引き受けられるようになります。
このように自分のスキルを磨きながら、レベルに合った仕事を獲得することが可能です。
スキルを身につける
自分の好きなことを仕事にしたい方や、一人でできる仕事の収入アップや独立を望む方は、その仕事に応じた専門スキルを身につける必要があります。
少しでも早いスキルの習得を目指す場合は、専門学校や大学に通うことがおすすめです。必要な知識・技術を体系的に効率よく学びながら、コミュニケーションスキルを身につけることもできます。
どの職種においても、クライアントや職場の人とのやり取りは最低限必要です。仕事をスムーズに進めるためにもコミュニケーションスキルは欠かせないため、身につけておくことで必ず仕事に役立ちます。
学校によっては、社会人が通いやすいコースを用意している専門学校もあります。
気になる方は以下の記事をご覧ください。
>>社会人でも専門学校や大学に通える?働きながら通う方法や学校選びのポイント
独立・開業する
上記にも記載しましたが、専門スキルを身につけて独立・開業するという選択肢もあります。
例えば、製菓のように専門性の高い職種では、専門学校でスキルを身につけ、企業や専門店で経験を積んだのちに、自分の店を開業する方も多くいます。
開業となれば常に責任や負担を伴いますが、自分の決めた目標やペースで仕事を進めることができ、大きなやりがいを感じられるでしょう。
開業の例として以下の記事を紹介します。
開業の方法や、開業の際に必要なものや大切なポイントなどをまとめていますので、独立を視野に入れている方はぜひ参考にしてみてください。
まとめ:一人でできる仕事はスキルを身につけると有利
一人で黙々とできる仕事の種類は多種多様であり、幅広い業種に存在しているため、自分に合った職種や働き方が見つけやすいでしょう。収入は低い傾向にありますが、スキルを向上させることで収入アップが期待できることもあります。
また、一人でできる仕事は一人での作業時間が多いため、職場のスタッフと必要以上に関わらなくていいというメリットがあります。しかし、人との関わりを完全に断つことはできません。仕事をスムーズに進めるためには、多少のコミュニケーションスキルが必要です。
専門学校では、その分野の専門スキルの習得や資格取得を目指しながら、コミュニケーションスキルを磨くこともできます。これらのスキルは就職・転職活動にも有利に働くため、身につけておくことがおすすめです。
必要なスキルを身に付けて、自分の好きなことや得意なことで黙々とできる仕事を本業にしましょう。