パン作りに欠かせない小麦粉。パンを作るにあたって、どちらを使えば良いのかわからない人も多いのではないでしょうか。小麦粉には強力粉か薄力粉などの種類があります。
それぞれ成分の違いや特徴などを知れば、パン作りに役立ちますよ。今回はパンを作るのに必要な小麦粉、強力粉と薄力粉の違いについて解説していきます。
パン作りの前に強力粉と薄力粉の違いを知る
パンを美味しく作るために、強力粉と薄力粉の違いを知ることから始めましょう。
強力粉の特徴
強力粉は硬質小麦を使用しており、タンパク質の含有量が多いのが特徴です。強力粉が11.5〜13.0%のタンパク質に対し、薄力粉は6.5〜9.0%と低いのがわかります。
また、強力粉のような硬質小麦は水を加えてこねることで、粘りや弾力性が出るという性質もあります。料理に使うことで、もちもちした食感になるでしょう。
参考:農林水産省
強力粉の栄養成分
強力粉は約70%炭水化物でできており、そのほかに脂質やリン、カリウムや鉄などの無機質要素も少量ではありますが含まれています。
また、強力粉は「特等粉」「一等粉」「二等粉」「三等粉」「末等粉」があります。灰分が少ないほど「特等粉」に近づきます。
灰分とは小麦の外皮や胚芽部分に含まれているミネラル分です。灰分が多いほど風味が強くなり、色も濃くなります。
薄力粉の特徴
薄力粉は柔らかい軟質小麦からできています。タンパク質の割合が硬質小麦に比べて低く、水と合わせると粘土が弱くなるのが特徴です。
そのため、ケーキやクッキー、天ぷらなどに使われます。
薄力粉の栄養成分
薄力粉は約74%の炭水化物でできています。強力粉と比較して、カリウムが多く含まれているのも特徴です。
脂質や灰分量など、そのほかの成分はそれほど変わりませんが、タンパク質の含有量の違いから使用用途が変わってきます。
強力粉と薄力粉の見分け方
もし、強力粉と薄力粉がわからなくなってしまったときの見分け方です。粉を手で握って、手にあとが残るようなら薄力粉だと思ってください。
強力粉は粒が粗くサラッとしていますが、薄力粉は粒が細かくしっとりしているので、手につきやすいというわけです。
わからなくなったらこの方法を試してみてくださいね。
参考:日本製粉株式会社
強力粉がない!薄力粉でもパンは作れる?
パンを作ろうと思ったのに薄力粉しかなかった経験はありませんか?
また、薄力粉の賞味期限が切れそうになったので、パンを作って大量消費したい人もいるでしょう。
ここでは薄力粉でパンを作った際の仕上がりを解説します。
薄力粉でもパンは作れる
タンパク質が少ない分、生地の弾力と保水性が少ないので、水を入れてこねるときはかなりベタッとした感じになります。
1次発酵し終わった生地は、少し緩い状態に。2次発酵ではあまり膨らまないのが特徴です。
焼き色はあまり綺麗な狐色にはならず、白っぽく仕上がります。
また、強力粉で作るよりも目が詰まるので、冷めると少し固くなり、ゴワゴワした食感になってしまうことも。
いつもと違ったパンを食べたい人にもおすすめです。
薄力粉と強力粉を混ぜてもOK
強力粉だけでもパンは作れますが、食感を変えたいときは薄力粉を混ぜるのがおすすめです。
ただし、粉を混ぜる割合が重要になってくるので、参考にしてください。
混ぜる割合
<強力粉:薄力粉5:1の場合>
白パンのようにふっくらさせたいときは、強力粉と薄力粉を5:1の割合で混ぜるのがおすすめです。もっちりした弾力も感じられます。
<強力粉:薄力粉1:1の場合>
1:1の割合にする場合は、ふっくらしてサクッと仕上がり、食感が軽く感じるでしょう。コシはあまりありませんが、弾力は感じられます。
中にクリームなど入れたいときは、成形しやすい1:1の割合がおすすめです。ただ、パンを単体で味わいたい人には、少し物足りないかもしれません。
<強力粉100%場合>
強力粉100%でパンを作った際は、食べ応えのある食感に。小麦の味をしっかり感じたい人は強力粉だけで作るのも良いですよ。
まとめ
強力粉と薄力粉の違いを説明してきました。
パン作りは自宅で簡単にでき、自分好みの味や食感に変えられます。
もう少し本格的な知識や技術を身につけたいなら、製パンの専門学校に通うのもひとつの手です。
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