パン作りが趣味で、よく自宅でパンを焼く方の中には、「もっとパン作りのスキルを上達させたい」と考える方も多いでしょう。
パン作りの上達には、コツをつかんで練習を繰り返すことが一番です。
この記事では、パン作り上達のための基本的な技術と、注意すべきポイントについてご紹介します。
パン作り上達のための基本的な技術
パンの生成には「丸め」「伸ばし」「包餡(ほうあん)」の3つの技術が必要になります。
この3つの基礎をそれぞれ詳しく解説していきます。
丸め
パン作りの基本となるのが、生地にハリを出すことです。
この「生地の面を張らせる感覚」を覚えるのに最適なのが「丸め」です。
「丸め」は、丸パンを生成する際に必要な技術になります。
パン作り初心者の方や、パンを上手に生成できずに悩んでいる方は、まずは「丸め」を練習してみましょう。
「丸め」がマスターできれば、生地にレーズンを練り込んでレーズンパンを作ることもできます。
棒伸ばし
「棒伸ばし」とは、カイザーゼメル(生地を結んで作るドイツのパン)や三つ編みパンなどの、編み込まれた形のパンを成形する際に必要となる技術です。
「棒伸ばし」はその名の通り、パン生地を棒状に細長く伸ばしていきます。
生地の太さが一定になるように伸ばす必要があります。
「棒伸ばし」の上達のコツは、生地の閉じ目が常に下になるようにしながら伸ばしていくことです。
また、生地の中心から両端に向けて、均等に力を入れて伸ばし、打ち粉はできるだけ少なくなるようにしましょう。
平伸ばし
「平伸ばし」とは、麺棒を使って生地を平らに伸ばす技術です。楕円型のパンやリボン型のパンを成形する際に必要になります。
「平伸ばし」を上手に行うコツは、麺棒の持ち方にあります。
綿棒は両手で持ち、綿棒の端と手の距離が左右とも同じになるようにしましょう。
また、両手に均一に力が加わるようにし、生地を伸ばすときは常に真ん中から伸ばすようにします。
包餡(ほうあん)
包餡(ほうあん)とは、生のパン生地で具材を包むことで、アジアの代表的なパン成形方法です。
ヨーロッパやアメリカなどでは、パンを焼いた後にクリームやジャムを中に入れる方法が一般的ですが、アジア圏では包餡(ほうあん)の技術が取り入れられています。
つまり、日本のパン屋さんでは必ず必要になる技術です。
包餡(ほうあん)の技術が用いられる代表的なものとしては、あんぱんやクリームパンがあげられます。
包餡(ほうあん)は、生地の真ん中を少し厚くし、周りは少し薄く伸ばすと上手にできます。
また、餡子などのフィリングが周りにつかないようにして、円を描くように包んでいきます。
パン作り上達のためのチェックポイント
パン作りのときに気をつけたいポイントをご紹介します。
一番大事なのは水温調整
パンを成形するときは、水温がとても重要になります。
冷たい水を使ってしまうと酵母が活動しないので、パン生地が膨らまずに失敗してしまいます。
上手に作りたいのであれば、35〜40℃ぐらいのぬるま湯を使いましょう。
本来であれば、季節によって微調整するのが理想ですが、初心者の方はこの温度を覚えておくと安心です。
また、牛乳も冷たいものではなく、湯煎して35〜40℃にしたものを使用してください。
スティック型の温度計があると、温度調整に失敗しないのでおすすめです。
水分が多いパンは触りすぎない
フランスパンなどの水分を多く含むパンを成形するときは、触る回数をなるべく少なくするのがポイントです。
水分が多いパンは生地が柔らかく、手で形を整えることが難しいですが、手で触る回数が多いと形が崩れやすくなってしまいます。
パンを成形するときは、手に打ち粉を付けて素早く形を整えると上手にできるはずです。
生地を持ち上げる際には、スケッパーを使うのがおすすめ。
オーブンで焼くときは目を離さない
パン作りはオーブンで焼き終わるまで気が抜けません。
パンをオーブンで焼く際には、生地の焼け具合を見ながら温度調整する、焦げそうなものにはアルミホイルを被せる、生地の焼き色を見ながら位置を調整するという点を意識しましょう。
家庭用オーブンは業務用と比べて小さく、火が均一に通りにくいこともあります。
記事の中心だけ焦げる、両端が生焼けになるということも多いので、焼いているときも目を離さないようにしましょう。
パン作り上達を目指すなら専門学校もおすすめ
パン作りのスキルを上達させたいなら、専門学校に通うのもおすすめです。
関西唯一の1年制である、神戸製菓専門学校の製パン本科であれば、1年間でプロのブーランジェを目指せるスキルが身につきます。
全く異なる業界から製パン業界に転職する方も多いので、専門学校で学ぶことで転職や開業の選択肢も増えます。
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