立体のはずのケーキが平面的に見える、不思議でかわいい2Dケーキ。韓国や中国が発祥といわれており、日本でも、株式会社seamint.による「女子学生が選ぶ2023年のトレンド予測」にラインナップされるなど、若い世代を中心にSNSで注目されています。この記事では、2Dケーキの基本的な作り方をご紹介。上手に仕上げるコツや、より簡単な作り方もお伝えします。思い立ったらすぐに作れるので、まだ作ったことがない方はぜひ試してみてください。
2Dケーキとは?まるで絵画なスイーツ
2Dケーキとは、立体的なケーキをあえて2D(平面的)に見えるようデコレーションしたケーキです。
ケーキやフルーツの輪郭、境目などをチョコペンで縁取ることで、トリックアートのように視覚効果で平面的に見えるという仕組み。
マンガや絵本などの2次元から、ケーキがそのまま飛び出してきたようなビジュアルはインパクト抜群!
別名で、「コミックケーキ」とも呼ばれています。
2Dケーキは、いかに平面っぽく見せるかがポイント。
仕上がりをよくするには、繊細な作業よりも、シンプルかつ大胆なデコレーションが鍵となります。
2Dケーキの作り方を紹介
2Dケーキはデコレーションするだけで完成するため、比較的簡単に作れるのも魅力的。
生クリームにマスカルポーネなどを加えて固さを出すと、縁取るチョコレートがヨレにくく、より線が強調されておすすめです。
また、縁取りのチョコレートはチョコペンのほか、黒っぽく着色したクリームをコルネに入れて再現する方法も。
コルネとは三角形に切ったOPPシートやクッキングシートを巻き上げて作る絞り袋のこと。
今回は、市販の完成したホールのスポンジケーキと生クリームを使った、基本の2Dケーキの作り方を紹介します。
お好みの作り方でアレンジしてみてください。
材料
・スポンジケーキ
・生クリーム
・フルーツ
・チョコペン
手順
1.スポンジケーキを2~3枚にスライスする
2.フルーツと生クリームを挟む
3.スポンジ全体にクリームを塗る
4.クリームを絞り、フルーツを載せる
5.チョコペンなどでケーキ本体や絞ったクリーム、フルーツを縁取って完成!
6.斜め45度の角度で写真を撮れば、より2Dらしく見える
ポイント1:カットしたケーキを2Dに見せたい場合は、断面も意識して縁取る
ポイント2:カラフルなケーキにしたい場合は、生クリームを着色する
初心者におすすめ!チョコペンだけでも2Dケーキが作れちゃう
2Dケーキは、ホールケーキ、カットケーキ、ロールケーキなど、どんな形のケーキでも作れます。
初心者には、市販のケーキを使ってチョコペンだけで2Dケーキを作る方法がおすすめ。
食べる前にチョコペンで縁取るだけなので、おうちで手軽に楽しく2Dケーキを再現できます。
市販のケーキなら、失敗しがちな縁取りの練習にも挑戦しやすいでしょう。
友人や家族へのお祝いごとに、「手作りは気が引けるけど、ちょっとしたサプライズをしたい」という場合にもおすすめです。
どうやったら2Dに見える?ポイントをチェック
立体的なケーキをより2Dに近づけるためには、縁取りを描く際にいくつかのコツを押さえるとよいでしょう。
2Dケーキのクオリティを格段にアップさせる、3つのポイントをお伝えします。
線は太めに、途切れ途切れにするとかわいい
2Dケーキは、縁取りの線を太めに、均一になるように描くとイラストっぽさが引き立ちます。
遠くから見ても、くっきりと縁取られていることがわかるくらいの太さを目安にしましょう。
線のはじまりや終わりはとくに失敗しがちで、線に強弱がつかないよう力加減を一定に保つことがコツです。
注意したいのが、縁取り線を多く描き過ぎてしまうこと。
黒っぽい色味が多いと重たく暗い印象になり、ケーキのかわいさが半減してしまいます。
線は途切れ途切れに、密集しないように描くと上手く仕上がるでしょう。
同じ視点から描くこと
ケーキを縁取るとき、まずは視点を定めます。
同じ方向から見たときに、平面になるよう線を描いていきましょう。
例えば絞ったクリームやフルーツなどの飾りは、360度線を描くのではなく、正面から見える一面だけに描きます。
キャンドルを刺す場合も、正面の形をなぞるようにしましょう。
シンプルなスイーツを使うのがおすすめ
通常のデコレーションケーキの場合、クリームやフルーツがたくさん載っていたり、繊細なデコレーションがされていたりと、凝ったデザインのものが多いでしょう。
2Dケーキの場合は、シンプルなケーキや材料で、引き算したデザインのケーキを選ぶことがコツ。
クリームやフルーツは載せすぎるとボリュームが出てしまい、2Dに見えにくくなります。
最後に縁取ることも考慮して、余白のあるシンプルなケーキで作るとよいでしょう。
いちごのショートケーキや、シンプルなロールケーキがとくにおすすめです。
チョコペンを上手に使うコツ
2Dケーキにはケーキを縁取るための輪郭が重要ですが、きれいな線を描くためにはチョコペンの使い方もマスターしておく必要があります。
チョコペンを上手に使うコツをご紹介しましょう。
湯せんでほどよい固さに溶かす
チョコペンを使う前に湯せんで溶かしておくのは基本ですが、熱すぎるお湯につけると分離してしまいます。
湯せんの温度は、40~50度がベストです。
2Dケーキのように、広範囲にわたる作業はバランスを見ながら行うため時間がかかり、途中でチョコペンが固まってしまうことも。
きれいに仕上げるためには、マグカップなどにお湯をためて、その都度溶かすようにしましょう。
その際、チョコペンの中に水が入らないよう、ペン先は必ず上に向けます。
また、チョコペンには描いた後に固まる速乾タイプと、固まらないソフトタイプがあります。
どちらも使用可能ですが、速乾タイプは万が一失敗しても、固まったチョコをつまようじなどで取り除けば、修正がしやすいです。
コルネに入れ替えるとよりきれいに描ける
チョコペンはそのままでも線が描ける便利なアイテムですが、コルネに入れ替えるとよりきれいな線が描けます。
例えば絞ったクリームのフリルやケーキの断面など、曲線や繊細な模様をチョコペンで描くのは至難の業。
2Dケーキは、縁取り線が仕上がりを左右するものです。
ひと手間かかってしまいますが、2Dケーキのクオリティを上げたい、時間をかけて丁寧に作りたい場合は、ぜひコルネを使用してみてください。
その際OPPシートを使うと、チョコレートが乾きにくく、強度もあって使いやすいでしょう。
まとめ
2Dケーキは、縁取り線さえマスターすれば、どんなケーキにも対応が可能です。
ケーキ自体をハート形にしたり、クリームを着色してツートンカラーにしたりと、アレンジもさまざま。
作り方自体はシンプルなので、創意工夫もしやすいでしょう。
紹介した基本の作り方を参考に、ぜひ、オリジナルの2Dケーキを作ってみてください。
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